もちねこのペアダンスメモ

もちねこのペアダンスメモ

異国のダンスを学ぶ

社交ダンサーが他のダンススタイルから得られるスキル


 

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はじめに

 

社交ダンスには独特の外観と雰囲気があります。ボールルーム内の各スタイルも同様です。スタンダード、スムースラテンリズムを得意とする、長期でレベルの高いダンサーの歩き方や姿勢をよく見てみると、個性があり、他のタイプのダンサーとは全く同じではありません。レベルの高いバレエダンサー、ヒップホップダンサー、コンテンポラリー、アルゼンチンのタンゴダンサーなどにも当てはまります。

 

それぞれのダンススタイルは、身体の強さと柔軟性を少しずつ異なる方法で発達させます。それぞれのダンスには独自の芸術性もあります。クリエイティブで身体的な発達の面から、ダンスのタイプ間でのクロストレーニングやクロスラーニングは、まことに理にかなっています。


下記は、社交ダンスのダンサーが他のダンスから得ることができる本質的なスキルに関するいくつかのポイントを示しています。

 

ライン、リード、コネクション アルゼンチンタンゴから

 

アルゼンチンタンゴにおいて最も基本的なことは、アブラッソというパートナー同士が抱擁して歩くことです。上手に踊れば、それはもっと多くなっていきます。

観客にとってのタンゴの魅力とは、2人が描くラインの美しさです。ダンスの感情は、パートナー同士の強いコネクションで表現されています。この踊りでは、しばしばリード&フォローが最高の状態で示されています。ショーダンスのアルゼンチンタンゴもありますが、アルゼンチン・タンゴの核は即興であり、中には非常に複雑な動きを伴うものもあります。

 

  • これらすべてのことにより、アルゼンチン・タンゴを学んだダンサーは、体を使って繊細かつ完璧な明瞭さでボディをリードする技術を磨くことができます。フォロワーはリードへのシームレスな反応だけでなく、リードを増幅して、個性及び、明確で魅力的なラインの両方を示すスキルを開発することができるのです。

 

  • パートナーのシンプルなコネクションの価値も過小評価できません。振付がボールルームダンサーのコネクションを事実上、妨げることは珍しいことではありません。アルゼンチン・タンゴでは、コネクションがなければ、ダンスは不可能ではないにしても、無意味になります。そのため、このタンゴはパートナー同士が強くて価値あるコネクションを発見したり、再発見したりする素晴らしい方法になるのです。


コントゥア(輪郭を描く)、コントロール、絶対に汗を見せない ヒップホップから

 

ヒップホップは、実際には数多くのバリエーションを持つ異なるダンスのグループです。共通しているのはダンスの雰囲気で、非常に特殊な身体のアイソレーションによって作られています。ヒップホップのボディのポジションはとてもユニークです。一方で、それは「自然」です。つまり、ポイントされたトウはありませんし、地面に触れていて、いくつかの日常的な動作がありますから。ですが、スローモーションのダイブ、シャープなツイスト、極端なコントゥア(輪郭を描くこと)-すべてがかなり「不自然な」方法で組み合わされています。良いヒップホップは難しいですが、全く楽に見えるものです。

  • ヒップホップは、体のアイソレーションのスキルを身につける素晴らしい方法です。このダンスでは、体の芯の強さとよく発達した身体意識が必須であり、どんなダンサーにも有益です。

 

  • ボディの重心を低く保つことで、ヒップホップでの高いジャンプでさえも、しっかりと地面に接しているように見え、楽に見えます。優れたボディコントロールによる流動性は、楽に身体を使っている感覚にも欠かせません。時には社交ダンスを踊る人たちは、この体の楽な感覚が社交ダンスにとっても不可欠であることを忘れてしまいます。時に、本当の目的は、そこで力や感情を表現することであるのに、緊張しているようにしか見えない社交ダンサーを誰もが見たことでしょう。ヒップホップを踊ると、コントロールされた楽なルックスの裏に隠されたテクニックがあることがわかります。それがなければ、かなりの部分が崩れてしまう為に、早いうちにそのテクニックが身につくでしょう。このことを考えると、ヒップホップのどんなトレーニングも、この重要なスキルを確実に身につけるために素晴らしい方法なのです。

 

柔軟性、アカウンタビリティ(個人的責任)、およびテクニック バレエから

 

バレエダンサーの身体能力は非常に特殊かつ、しばしば非常に強度の高いものです。バレエダンサーはテクニックの知識が深くなければならないことを知っていますが、それだけでは十分でありません。これがバレエは特定の振り付け以外で訓練と運動が不可欠であると、完全に認められているダンスの一つである理由なのです。

  • バレエには高いレベルの個人的責任(レスポンシビリティ)が求められます。並んで踊る場合は、一人一人が一定の基準を守る必要があります。カップルバレエやパ・ド・ドゥでは、このような構造のために、一方のパートナーがもう一方のパートナーを補うことが難しく、責任の所在が非常にはっきりする傾向にある為、繰り返しの練習は避けられません。

 

  • バレエダンサーの訓練方法には、ほかの人が学べることがたくさんあります。バレエと同じように、社交ダンスでも基礎を磨くことが大切です。個人的責任(アカウンタビリティ・レスポンシビリティ)も同様です。体力と柔軟性を高めることで、自分の体を大事にすることも同じです。好むと好まざるとにかかわらず、ソロの練習....も全く同じなのです。

 

表現、音楽、フロアクラフト コンテンポラリーから

 

コンテンポラリー・ダンサーはダンスの最高のストーリーテラー(語り手)です。一つ一つの踊り、一つの動き、一つ一つのニュアンスには、感情を表現し、観客とつながるという明確な目的があります。コンテンポラリーダンスは、リズム、動き、方向が予測できないほど変化しますが、すべてがうまく機能し、面白いものになっています。

  • コンテンポラリー・ダンスは、バレエからヒップホップ、アフリカのフォークダンスまで、他のダンスの要素をオープンに取り入れます。コンテンポラリー・ダンサーは自分の体重やパートナー、床を小道具として使うことができ、興味深い可能性を開きます。このダンススタイルは本当に創造性を刺激します。

 

  • コンテンポラリー・ダンスは、振り付けや表現力における創造性を引き出し、発展させる手段となります。多くの社交ダンスのダンサー、特にスムースのダンサーは、振り付けの中で語りたいストーリーを明確にし、そのストーリーをある瞬間に流れる音楽に合わせています。これがうまくいくと、見たり、踊ったりするのが楽しくなります。コンテンポラリー・ダンスは、ダンサーにとってこのスキルを磨く素晴らしい方法です。

これらはほんのいくつかのダンスと、それぞれが社交ダンスのダンサーにできることについてのいくつかのポイントを示しただけに過ぎません。
ポイントは、他のダンスはトレーニングの邪魔にならず、特定の課題を克服し、次のレベルへの刺激するのに役立つということです。
その裏には、社交ダンサーが他のダンサーから多くの恩恵を受けているのは、最高レベルの社交ダンスは多くのダンスの最高の要素を取り入れ、独自のテクニックを加えているという理由があるからなのです。
それが、社交ダンスを非常に美しく、挑戦的にしている理由であり、他のダンサーにも素晴らしいインスピレーションを与えている理由の一つです。

 

著者:ミスP
写真:Egorich.ca DanceSport

(原著者の許諾を得て翻訳しています)